疾患・解剖生理

プラトー相とは?|活動電位でみる心臓収縮のメカニズムを解説

プラトー相とは活動電位の第2相のことを指しています。プラトー相ではカルシウムを取り入れる入り口をカルシウムチャネルといいます。カルシウムチャネルはナトリウムチャネルが閉じた後に開き、すぐには閉じずに活動状態(脱分極)を維持する働きがあります。
疾患・解剖生理

低カリウム血症に対してMg(マグネシウム)を補充する理由とは?

①低Mg血症の患者の40~60%は低K血症を合併する②低K血症の患者の50%は低Mg血症を合併するという研究報告があります。このことからカリウム、マグネシウムどちらかが欠乏しているともう一方も約50%の確率で欠乏しており、カリウムとマグネシウムは密接に関係していることがわかります。
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補充調律|房室接合部調律と心室補充調律の心電図の特徴とは?

本来であれば洞房結節から電気刺激が発生し心臓の収縮が始まります。しかし、洞不全症候群や房室ブロックなどによって心室の興奮を認めない場合、補充するように一定の電気活動が生じる働きを補充調律といいます。一般的には房室接合部調律と心室補充調律の2種類が代表的な補充調律と言われています。
疾患・解剖生理

高カリウム血症にカルチコールを投与する理由|活動電位の動きを解説

高カリウム血症はカリウム濃度が高いことが原因で不整脈などを誘発するリスクがあります。特にカリウム値が7.0~/8.0mEq/Lを超えると心室細動が出現するリスクがより高くなります。カルチコール自体にはカリウムを下げる効果はありませんが、閾膜電位を下げる作用があり心室細動を予防する効果があります。
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S1Q3T3とは?|肺血栓塞栓症が疑われる心電図

肺血栓塞栓症とは心臓から肺に血液を送り出す血管に血栓が詰まってしまい、重症な場合は突然死につながる危険な疾患となります。肺血栓塞栓症が起きた場合、心電図でも特徴的な波形変化が認められます。この記事では肺血栓塞栓症にみられる心電図波形変化から症状、治療法について解説していきます。
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早期再分極と早期再分極症候群(J波症候群)の違いとは?

早期再分極症候群とは12誘導心電図でⅡ、Ⅲ、aVF(下壁誘導)とⅠ、aVL、V4~V6(側壁誘導)のうち、2誘導以上で1mm以上のJ波増高とそれに続くST上昇を認めた場合をいいます。欧米の報告では男性に多く、1mm以上のJ波増高が全人口の3~6%、2mmを超えるJ波増高が0.6%認められるといわれています。
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偽性心室頻拍(pseudo VT)にジギタリスが禁忌の理由とは?

偽性VTにジギタリスが禁忌な理由には房室結節の役割が関係しています。房室結節では心房から心室へ過剰な電気刺激をフィルターとして抑える役割もありますが、偽性心室頻拍ではケント束という迂回路が存在するため、房室結節のフィルターを強化して頻脈を抑えようとすると副伝導路から流れる電気刺激が増えるため逆効果となります。
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Wellens症候群とは?|タイプ別の心電図波形の特徴を解説

Wellens症候群(ウェレンス症候群)とは1982年頃にWellensらによって報告された、胸痛を訴える患者の胸痛消失後に特徴的なT波がみられる症候群です。この所見は左前下行枝(LAD)近位部の高度狭窄を示唆するもので、未治療の場合には75%が数週間以内に前壁梗塞に進展するという報告もあります。
疾患・解剖生理

冠動脈の解剖生理とAHA分類の簡単な覚え方

冠動脈とは心臓に酸素やエネルギーを供給するための血管です。AHA分類は右冠動脈(RCA)と左冠動脈(LCA)の2本の血管の各部位を#1~#15の番号で分類したものです。心臓は左室が収縮することで全身に血液を送るため左室収縮力が重要になるため左冠動脈(LCA)の支配領域は大切になります。
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たこつぼ心筋症の心電図変化と心筋梗塞との鑑別方法について解説!

たこつぼ心筋症とは強い精神的・肉体的ストレスの後に動悸や呼吸困難、嘔気といった狭心症や心筋梗塞とよく似た症状で発症する病気です。特徴的な波形変化として前胸部誘導におけるST上昇、巨大陰性T波があげられます。たこつぼ心筋症と急性心筋梗塞はいずれもST上昇を認めるため確定診断のためには心臓カテーテル検査が必要になります。
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